美術家・篠田桃紅さんの自伝『百歳の力』です。
新書版です。
[目次]
はじめに
第一話 常識の世界に生きなかったから、長生きできた
・つくることは続けること
・一流の仕事とは
・なんの制約もない世界
・無理はしない
・ほんとうの自由
・人と人との間に
・つねに正直でいること
・常識の世界は退屈
・主観的に幸福であるか
・自然な生き方こそ上等
・一人で生きていく決算
第二話 苦労なんかしてないわね。したいこと、してるだけ
・運命が多様に分かれた時代
・性格が運命をつくる
・なんのために結婚するのか
・くじびきみたいな結婚から逃れるために
・売れ残りの代表
・他人に従って生きる恐さ
・自分に依って生きる
・ほんとうのことが言えない時代
・私がいいと思うものはみんなとちがう
・人間の価値は複雑
・運命の不思議さ
・人と異なるものを持つ
第三話 人間としてやることはもう全部やっちゃたみたい
・食べるための毎日
・生死の境に直面
・出会いによって救われた命
・人生なにがよかったかなんてわからない
・美意識のはじまり
・「根無し草」と言われて
第四話 人生というものをトシで決めたことはない
・無限の世界へ出る
・四十三歳で渡米
・トシを規準にしない
・初めて尽くしの人生
・私を救ってくれたもの
・試練に堪えて腕を磨く
・お金もコネも通用しない
・アメリカでの出会い
・水墨という独創性
・自由な視点を持ち続ける
第五話 "美"とは、相反する両極を持つこと。そこに一切がある
・思いどおりにいかないからおもしろい
・手なずけられないものに惹かれる
・両極の美
・富士山との縁
・山中湖の思い出
・二つとないから「不二」
・富士山にはすべてある
第六話 人生の予測は立てられない。すべてなりゆきまかせ
・生きる源
・変わっているから世の中活気づく
・縁があるから結びつく
・自分の感性を広げる
・類のない珍種
・作品がつくれなくなったら終わり
・年をとった自分をうまく生かす
・心をかたちにする
・私が消えても作品は残る
おわりに
多くの女性が女学校卒業後に結婚する時代に独身を貫き、戦後まだ海外へ行く人がほとんどいない時期に単身ニューヨークへ渡り個展を開くなど、常に前例のない道を歩み、100歳を過ぎた現在も第一線で活躍する美術家・篠田桃紅さんの自伝です。
年齢や常識にとらわれることなく自分を生きる秘訣がたっぷりと語られています。
(ご自身で書かれたというよりは語りで構成されている印象を受ける文体です。)
追記:2021年3月、惜しまれながら107歳でご逝去されました。
かっこいいし、強いです。桃紅先生。
人と人は当然に持っているあらゆるものが違うので、励まされたり、参考にしたり、真似したり、そういうことが何にでも簡単にできたり直結するわけではないけれど、いろいろなかたがたが生きてこられた道や考えられてきたこと、感じてきたことを教えてもらえるというのはとてもありがたく、そこからまた自分も考えたり感じたり、それらはいつのまにか自分の一部になっているという、これって本や読書の良さだなとあらためて思いました。
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【発行】集英社
【発行年】2014年
[この商品は、2015年6月 第5刷発行のものです]
【サイズ】新書判
【ページ数】185p
【高さ】18cm
【NDC分類】728.216
◆◇◆状 態◆◇◆
帯の端に折れがあります。
(画像 9枚目をご参照ください)
本体には特に目立つキズ等はありません。
古本ですので、多少の使用感や経年相応の劣化等についてはご容赦お願いいたします。