作曲家・柴田南雄さんの著書『音楽史と音楽論』です。
文庫版です。
[目次]
はじめに
・放送大学における音楽学の抗議
・「音楽史と音楽論」について
・「音楽史と音楽論」における時代区分について
1.外来音楽と日本人
・『日本』へのヒトの渡来と音楽的祖先
・音楽史に特有の構造について
2.音楽文化の深層を探る
・縄文時代の日本の楽器
・諸外国の古代の楽器
3.祭祀の音楽
・弥生・古墳時代の日本の楽器
・同時代の中国の音楽
・同時代の西洋の楽器
4.制度化と学習
・大陸からの音楽の輸入と雅楽寮の設立
・この時代の主な楽器
・雅楽と声明の伝来
・西洋のおける聖歌の集大成と聖歌学校の創設
5.芸術音楽の胎動期
・平安時代の日本の音楽
・西洋の単旋律歌・世俗歌と、多声音楽の発生
6.諸国を行脚する音楽
・鎌倉・南北朝時代の日本の音楽
・西洋のさまざまな声楽曲種と記譜法の成立
7.ルネサンス
・室町、戦国、安土・桃山時代の日本の音楽
・西洋ルネサンス音楽の開花
8.キリシタン音楽
・ザビエルの来日とキリシタン音楽の初期
・セミナリヨの創設と天正の少年使節
・キリシタン音楽の日本音楽への影響
・今も歌いつがれる隠れキリシタンの《オラショ》
9.東と西のバロック音楽
・上方芸能優勢の江戸時代前半
・西洋バロック音楽の盛期
10.古典派=ロマン派
・元文以後、江戸時代後半の邦楽
・東西の音楽のあり方の相違
11.隆盛の絶頂と無からの出発
・西洋音楽は創造活動の絶頂期
・《無》の状態からの吸収・模倣
12.両大戦間の状況
・西洋音楽は新古典主義の時代
・日本の洋楽 その演奏と創作活動
13.第二次世界大戦後の作曲界
・(A)音列音楽(ミュジック・セリエル)
・(B)初期の電子音楽
・(C)ミュジック・コンクレート
・(D)偶然性の音楽
・(E)諸民族の音楽語法の借用
・(F)ミニマル・ミュージック
・(G)ロマン主義の復興
14.第二次世界大戦後の演奏界
・作曲の時代様式との平行関係
・録音による演奏の比較
・時代の音楽様式を決定するもの
15.未来の展望
・ヒトの年齢
・世界の諸文明の年齢
・諸芸術連鎖説
・西洋音楽史におけるサイクル現象について
(第一講への補遺)
・気候変化と半音階様式の相関関係
・音楽史のリズム論について
・ヴィオラの「世界音楽史 四つの時代区分」
・未来の音楽はどのような形をとるか
あとがき 柴田南雄
再刊版のあとがき 笠原潔
解説 佐野光司
索引
作曲家、音楽学者でもある柴田南雄さんが、音楽は人類史上いかに変遷してきたか、それを日本や東洋を軸に深く探求された1冊です。
音楽史というのは西洋音楽を中心としたものが多いのだそうで、こちらの本のように日本の音楽史を古代から追っているというのはとても画期的なんだそうです。
ただのうるさい音楽好きの私(音楽にうるさいのはなくて、デカい音の音楽を好む、の意です)にはアカデミックなことはよくわかりませんが、古代も中世もどの時代にも人の歴史の中にはずっと音楽があって、音楽が好きな人と別にそうでもない人がいて、音楽好き同士で盛り上がったり好みの違いから揉めたり、聴いたこともない斬新な音楽が誕生するたびに感動する人やディスる人が現れたりしてきたんだろうなぁなどと勝手に想像してるとなんか楽しいです。
この本がそういう本かというとそうではないと思います。
音楽も楽器も、考えてみればものすっごい大大大発明ですよね。
ありがたいなぁ。
恩恵受けまくってます、現代に生きるこの中年も。
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【発行】岩波書店
【発行年】2014年
[この商品は、2014年4月 第一刷発行のものです]
【サイズ】文庫判
【ページ数】273p
【高さ】15cm
【NDC分類】762
◆◇◆状 態◆◇◆
特に目立つキズ等はありません。
古本ですので、多少の使用感や経年相応の劣化等についてはご容赦お願いいたします。