玄侑宗久さんの著書『しあわせる力 禅的幸福論』です。
新書版です。
[目次]
はじめに
第一章 日本人本来のしあわせ観とは
・「しあわせ」はいつから「幸福」になったのか
・機心の発生
・和語としての「しあわせ」の意味
・人間関係力がしあわせを作る
・横並びの「基本ソフト」
・日本の宗教改革者、法然
・民衆化した仏教と、神仏習合
・逞しい戦国武将たちの仏教利用法
・日本人のDNAに刻まれた"いいとこ取り"精神
第二章 システム化によって失われゆく日本人らしさ
・シルバーシートが奪ったもの
・システム化するということは心が死ぬこと
・ラオスの会議にはレジュメがない
・外国からの直輸入システムの問題
・スタンダードのなかった日本
・恐るべき均一化の波
第三章 なぜ日本人はしあわせと思えないのか
・「私」を結びすぎた「個性」
・「私」ができる、「汚い」も生まれる
・記憶も概念つきで結んでしまうもの
・目標を立てることは未来を結ぶこと
・インフォームド・コンセントという名の「呪い」
・「予定病」を治し、無聊を楽しむ
・結んでほどく、神と仏
・むすんでひらいて
・『君が代』と「こんにちは」
第四章 禅が考えるしあわせ
・仏教が開発した「私」をほどくための方法
・言葉で説明しない東洋の宗教
・因果で考えるとしあわせは遠のく
・記憶という人間の業
・時間と自己の発生
・「私」という物語
・予断に結ばれた「私」
・時間のないところに「私」はいない
・鏡の功徳
・「仏祖乞命」。仏も命乞いするほどの心の活発さ
・結んでひらく「自由」
・「無縁の慈悲」と「無心」が日本人の心根
・三昧になって遊ぶ
・無心になれないなら、人のいいところを探す
・西洋にも出てきた相対論
第五章 息苦しいいまを生きるために
・七癖が転じた七福神
・七福神という集団がしあわせを作る
・しあわせは自分を信じることから
・矛盾があったほうが心は活発になる
・純潔より混血
・「結び」がほどけなくなって自殺する人々
・再び『むすんでひらいて』のこと
・素晴らしい「結び」も・・・・・・
おひらき
小説家で臨済宗の僧侶でもある玄侑宗久さんが考える、禅の教えをもとにした幸福論です。
「しあわせ」というものについて、和語として「しあわせ」という言葉が使われはじめた成り立ちを基に紐解いたり、西洋的なしあわせの概念との違いを比べてみたり、仏教や神道が日本に根付いていった歴史から幸福観を考えたてみたり、子どもたちが歌う童謡『むすんでひらいて』を聴いているうちにふと感じたことなど、玄侑さんの僧侶としての知識や経験、時にひらめきをまじえながら、現代社会で生きる人たちが抱えがちな息苦しさの原因と、そこから脱却するための手がかりを探っています。
書籍化にあたり大幅に加筆されているようですが、もともとは玄侑さんが行った講話がもとになっているそうで、専門的な難しいお話というよりは、お坊さんが一般の人にもわかりやすく工夫して語り聞かせてくれているような、親しみやすい内容になっています。
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【発行】角川SSコミュニケーションズ
【発行年】2010年
[この商品は、2010年8月 第3刷発行のものです]
【サイズ】新書判
【ページ数】194p
【高さ】18cm
【NDC分類】188.84
◆◇◆状 態◆◇◆
天にシミが少しあります。
(画像 11枚目をご参照ください)
古本ですので、その他多少の使用感や経年相応の劣化等についてもご容赦お願いいたします。