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姫野カオルコさんの小説『リアル・シンデレラ』です。
文庫版です。
7人所帯の小さな編集プロダクションでライターをしている「私」は、童話『シンデレラ』を読み返していました。有名な童話を翻案小説化して大人向きムックとして出版する企画に向け、社長の矢作さんに受け持ちとして任されたのが『シンデレラ』だったからです。
熱心に仕事に向き合おうとする「私」でしたが、いまいち捗りません。理由は、読めば読むほどに湧いてくる、シンデレラに対する違和感と疑問のせいでした。
「この人って・・・、幸せか?」
そんな「私」の思いを否定することなく、自身がシンデレラに対して持つ印象を話したあと、矢作さんはある女性のことを口にします。自分が"幸せ"や"善きこと"として思う人生とは、「泉ちゃんみたいな人生だと思う」と。
その会話がきっかけとなり、「私」は矢作さんから新たな仕事として、泉ちゃんの長編ノンフィクションを執筆するよう命じられます。テーマは、「豊かさと幸福」。
そうして「私」は、長野県諏訪市に生まれ育ったという無名の女性、倉島 泉(くらしま せん)さんについて知るため、彼女の親族や友人らを訪ね、取材を始めることになります。
物語は、「私」の場面、「私」が取材をもとに倉島泉さんについて執筆した場面、倉島泉さんが過ごした世界線のお話と、大きく分けて3つの場面を重ねながら進んでいきます。
小説でありながらルポルタージュのような雰囲気もあります。
解説はありませんが、文庫化に際しての著者あとがきが添えられています。
個人的にこの作品は、さまざまある表現媒体の中で特に「小説」として出会った物語としてかなり深く印象に刻まれています。
素敵な物語に出会えて幸福で豊かな気持ちなりました、という事実は数値に変換することはできませんし、取り出して誰かに「ほら、こうだよ」と見せることもできません。だから、自分以外の誰にとっては無いものと同じかもしれません。でも、あるんです、確実に、確かに、自分の中には。と、そんなことをあらためて実感させてもらえた物語でもありました。
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【発行】新潮社
【発行年】2012年
[この商品は、2012年6月 初版第1刷発行のものです]
【サイズ】文庫判
【ページ数】432p
【高さ】15cm
【NDC分類】913.6
◆◇◆状 態◆◇◆
特に目立つキズ等はありません。
古本ですので、多少の使用感や経年相応の劣化等についてはご容赦お願いいたします。
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