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芸人・作家の又吉直樹さんのエッセイ集『夜を乗り越える』です。
新書版です。
[目次]
はしがき
第1章 文学との出会い
・父の言葉が人生を決めた
・本当はこんな人間ではない
・求められる暴力
・家族
・勉強ができなかった
・『トロッコ』 文学に出会う
・『人間失格』 「お前に飽きた」
・本は生活に直接反映される
・笑いが一番早かった
第2章 創作について 『火花』まで
・二十五歳で死ぬと思っていた
・本を読む。ネタを書く。散歩する。
・十八歳で初めて書いた小説
・初めて活字になった原稿
・線香花火からピースへ
・芝居の脚本を書く
・初めての本『カキフライが無いなら来なかった』
・著者と読者を繋ぐ『第2図書係補佐』
・三十二歳までに書きたかった『東京百景』
・小説もお笑いも一緒
・自分だけが信じている言葉『鈴虫炒飯』
・作ることでおもしろさがわかった俳句『芸人と俳人』
・『火花』執筆の経緯
・ど真ん中いくものを書きたい
・『火花』を書いた動機
・事件にはならなかった
第3章 なぜ本を読むのか 本の魅力
・感覚の確認と発見
・小説の役割のひとつ
・本はまた戻ればいい
・本をどう読むか
・答えがないことを学べる
・なぜ純文学が必要か
・本に無駄な文章はない
・頭の中の複雑さを再現する文体
・小説とエッセイ
・今の自分が一番おもしろく読める
第4章 僕と太宰治
・なぜ太宰治か
・嘘だけど真実
・真剣で滑稽
・今の時代に届く表現
・優しさと想像力
・『斜陽』と『人間失格』
・何もないことが武器
第5章 なぜ近代文学を読むのか
答えは自分の中にしかない
・芥川龍之介 初めて全作品を読んだ作家
・『戯作三昧』 自分を外に連れ出す瞬間
・夏目漱石『それから』 美意識とリアリティ
・谷崎潤一郎『痴人の愛』 文学にもボケがある
・三島由紀夫と太宰治
・織田作之助『夫婦善哉』 描写で語る小説の力
・上林暁『星を撒いた街』 底辺から世界を見る
・本の中に答えはない
第6章 なぜ現代文学を読むのか 夜を乗り越える
・遠藤周作『沈黙』 疑問に正面から答えてくれた
・古井由吉『杳子』 思考を体現する言葉の連鎖
・『山躁賦』 創作は声を拾うこと
・町田康『告白』 全部入っている小説
・西加奈子『サラバ!』 自分の人生を信じる
・『炎上する君』 井の中の蛙で居続ける
・中村文則『充』 もうひとつの目を開く
・『何もかも憂鬱な夜に』 夜を乗り越える
あとがき
又吉直樹さんの、新書としては初のエッセイ集です。
少年期のことから、自著に込めた想い、本を読む理由、小説や読書の魅力、文学作品を通しての人間考察など、いかにして本とともにさまざまな夜を乗り越えてきたかが丁寧に綴られています。
楽しい時はもちろん
つまらない時でも
そっと測っていたよ
自分と世間との微妙な距離を
これ、私が大好きなフラワーカンパニーズの『靴下』という曲の歌い出しなのですが、この曲を初めて聴いたその瞬間「なんこれ、私やん」と思いました。
ありませんか、そんな曲。
そして、又吉さんの言葉に触れると、いつもなんとなくこの曲が浮かんでくるのです。
又吉さんが世間と微妙な距離を測っているかどうかはわかりませんし、もちろん私と又吉さんが似ていると言っているわけでもなくて、でもこの曲が浮かぶのはたぶん『靴下』と又吉さんの佇まいが似てる、と感じるからだと思います。などと勝手に思っているわけですが、この本の冒頭の「父の言葉が人生を決めた」を読み、あながち間違ってないのでは、とまた勝手に思いを強めた次第です。
『夜を乗り越える』、この本にこの上なくぴったりなタイトルだと思います。
乗り越えれんてー、やばいてー、と日頃思いがちなかたに、どうか届いてほしいです。
蛇足の駄文ついでにまたどうでもいいことを書きますが、以前勤めていた会社の忘年会での話なんですけれど、当時又吉さんの『火花』がなにかと話題になっている頃で、上司が「この中で『火花』読んだ人~?」と訊いたんです。で、手を挙げたのが社内で浮いていた私だけで、さわーーと妙な空気になり、「・・・へぇ~」という薄い反応だけで会話が即終了したことがありました。たぶんほかの人物が手を挙げていればきっとあの会話ももっと盛り上がっていたことでしょう。そんなことを未だに思い出す夜があります。
ありませんか、そんな夜。
文学があって、本当によかった。
【発行】小学館
【発行年】2016年
[この商品は、2016年6月 第2刷発行のものです]
【サイズ】新書判
【ページ数】270p
【高さ】18cm
【NDC分類】914.6
◆◇◆状 態◆◇◆
特に目立つキズ等はありません。
古本ですので、多少の使用感や経年相応の劣化等についてはご容赦お願いいたします。
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